1000SAY 「LOSTMAN」

男女ツインヴォーカルのダンスポップバンド1000SAYの「LOSTMAN」は、四つ打ちリズムとシンセサイザー、キャッチーなメロディーが揃ったいかにも00年代的な一曲です。

道具立て自体は、もはやありふれた流行ものという感じで特徴がないのですが、生ドラムによる四つ打ちリズムやハイハットの気持ちよさや、メロディーの良さ、サビの女性の歌声のかわいらしさなどがずば抜けており、聴いていて非常に気持ちの良い最高のポップソングに仕上がっていると思います。

しかし、1000SAYと言い、Avengers in Sci-Fiと言い、サカナクションと言い、APOGEEと言い、四つ打ちとシンセサイザーという00年代ポップスの必須要素を見事に使いこなし、ポップスとダンスミュージックとロックのおいしいとこ取りをしているバンドが多数出てきている現状を見るに付け、日本のポップミュージックの成熟と層の厚さを感じます。



http://www.myspace.com/1000say


MICROWAVE HEARTBEAT

MICROWAVE HEARTBEAT

アーバンギャルドとMOSAIC. WAV

アーバンギャルドは、印象的なビジュアルデザイン、童貞処女を売りにしたり、ジャケにトレヴァー・ブラウンを使ったりすることなど、ミドリや昔の椎名林檎のようなあざとさを売りにしつつ、大槻ケンジ的アングラさと相対性理論のようなシブヤ系的おしゃれさと無感情な女性ヴォーカルを組み合わせたバンドです。

個人的に面白いと思ったのは、極めてサブカル、アングラ的なこのバンドが、MOSAIC. WAV の「ふぃぎゅ@メイト」を引用した曲を作っていたことです。ネオシブヤ系とオタク業界との密接な結びつきは、すっかりアニメ専業みたいになったROUND TABLE やエロゲの主題歌を歌ったSwinging Popsicleなどを見ても明白ですが、アングラとシブヤ系に、さらに電波ソングが加えたこのバンドを見ると、サブカルチャーに於けるオタク文化の影響力はますます拡大しているのだと思わされます。



少女は二度死ぬ

少女は二度死ぬ