東フリースラントは紅茶のおいしい場所

ドイツは、基本的にコーヒーの国です。電気屋さんに行けば、大量のカフェマシーンが売っているし、喫茶店でもほとんどコーヒーしかありません。もし、喫茶店で紅茶を頼もうものなら、ほとんどの場合、ティーパックで入れた紅茶が出てきます。まあ、お店の人が入れてくれたのなら、それでもまだマシですが、たいていの場合は、カップにお湯だけが入っていて、自分でティーバックを入れることになります。

こんなんだったら、自分で紅茶を入れた方がおいしいので、自然と外出したとき紅茶を飲む機会は減っていきます。


しかし、そんな紅茶不毛の地ドイツでも、東フリースラントだけは別なのです。理由は良く分かりませんが、東フリースラントは、独特の紅茶文化を持っており、ドイツ全体の紅茶の4分の1を消費するという、紅茶の国なのです。

東フリースラントでは、紅茶を飲むときに独特の作法があります。先ず、空のカップに氷砂糖を入れます。そして、その上に熱い紅茶を注ぎます。この時、氷砂糖が溶け、砕ける、パチパチッという音がするのが特徴です。氷砂糖が程良く溶けたら、小さなスプーンでクリームを一匙すくい、紅茶に注ぎます。白いクリームは、一旦底まで沈み、もわもわと雲のように広がりながら、再び上に登ってきます。上がってきたクリームが、水面で渦を巻いた頃、カップの中味をかき混ぜ、その紅茶をおいしくいただくというわけです。

氷砂糖とクリームが入っているので、甘く、柔らかい味で、お菓子ととても良く合います。私は紅茶党ですので、おいしい紅茶をいただきながら、甘いお菓子をいただくのは至福の時間です。東フリースラントは、いたるところに紅茶が飲めるカフェがあるので、なんとも羨ましい限りです。


まあ、ミュンスターは、紅茶不毛の土地なので、また紅茶屋さんで葉っぱを買ってきて、自分で入れねばならないのですが。実は、ミュンスターにも紅茶専門店があるので、葉っぱは色々なものが買えて、紅茶とフルーツティをミックスしたミュンスター独自ブレンドのお茶もあるのです。

でも、自分で入れるときは、結構日本の緑茶や蕎麦茶を飲んでしまうので、余り紅茶は飲まないんですけどね。