「Bravo」編集長が語るドイツ語ポップスの人気の秘密

私も色々とこれまで書いてきたドイツ語ポップスブームですが、私は、これまで筋の通った分析を行った記事は見たことがありませんでした。しかし、Berliner Morgenpostのサイトに掲載されていた「Mein Leben, meine Sprache わたしの人生、わたしのことば」という記事は、一応何故ドイツ語ポップスが、特に若い世代で人気があるかを明快に説明していました。

著者のTom Junkersdorf氏によれば、不況下で育った現在のティーンエイジャーは、両親や政治家などの大人が自信を失い、若者に語りかける言葉を失っている中で、ポップミュージックの歌詞の中に、彼らの心に届く言葉を見つけているのだそうです。

また、高失業率の代名詞のような街Magdeburg 出身のTokio Hotel などの成功は、旧東や無名の小さな街出身でも、成功することが出来る、将来の可能性があるんだと若者を勇気づけているそうです。

実はこの著者、ドイツで最も人気のある若者向けアイドル雑誌「Bravo」の編集長なのです。そのため、彼の分析は、非常に若者寄りになっています。

このような説明の仕方はかなり紋切り型ですし、著者の主張には全く裏付けがないので、どこまで妥当性があるのかを判断するのは難しいです。しかし、一つの説明の仕方として、拝聴に値すると思います。