X-Men Final Dicision

X-Men Final Dicision」を観てきました。前二作を観ていないと何のことか分からない、正当な続編でした。

内容は、特殊な能力を持つミュータントを「治癒」する薬が開発されたため、自分たちが撲滅されると怖れたミュータントが、人間にバトルを仕掛けるという話です。一応この映画には、人間とミュータントは共に生きられるかというテーマ、ミュータントは「病気」なのか、それとも普通なのかというテーマがあるのですが、実際にはこのようなテーマを追及することはなく、ひたすらドタバタしています。登場人物の心理も、良く分かりませんし、脚本の出来は悪いです。そのため、ストーリーは、おまけのようなもので、多彩な能力を持つキャラクターの活躍と派手な画面効果を楽しむための映画だと思います。

今回は、思ったよりも派手なアクションシーンがなく、少々がっかりしました。また、ロギア系能力者であるストームが、やけに弱々しく描かれ、パラミシア系能力者と近接戦闘を行うなど、能力の無駄遣いをして、余り活躍しなかったことにもがっかりさせられました。しかし、ラスボスが、海水を吹き上げ、人間や車を、粉みじんに砕き飛ばしていくという、デタラメな力を発揮するところは、ド派手で面白かったです。ああいう派手なシーンばかりが続く『チャーリーズ・エンジェル』のような映画になっていれば、もっと面白かったのでしょうが、テーマ性を仄めかしたり、キャラクターの内面を仄めかしたり、無内容に徹し切れていなかったので、どっちつかずの中途半端な映画になっていたと思います。