エイミー・マンとクリスマス

One More Drifter in the Snow

One More Drifter in the Snow

もうすぐクリスマスということで、クリスマスアルバムを聴いています。今年は、あのエイミー・マンクリスマスアルバムを出したからです。基本的にクリスマスの名曲のカヴァーなのですが、そこはエイミー・マンということで、一筋縄ではいかないカヴァーになっています。アルバムを通じて、彼女のオリジナルと同様の、静かで、落ち着いた、しかし少し不安定な雰囲気が漂っているからです。エイミーの抑制の効いた歌声、沈み込むような深い音色のドラム、揺らぐようなエフェクトがかけられたギターの音色は、クリスマスを薄暗く彩ってくれることでしょう。暗闇の中に、仄かに瞬く光のようなこのアルバムは、聴いていて楽しくなることは余りないでしょうが、音楽的には、さすがエイミー・マンという筆舌にし難い素晴らしい仕上がりになっています。

このアルバムは、楽しく騒ぐクリスマスには全く適さないと思いますが、いずれ十字架に張り付けられ無惨に殺される主イエスの運命に思いを馳ながら、産まれた赤ん坊のために祈りを捧げるには、大変適した一枚になっているのではないかと思います。

あと、Vibe に本人解説あります。