キャノン写真新世紀展

メディアテークで、「キャノン写真新世紀展 2007」がやっていたので、見てきました。入場無料とは、大層太っ腹です。

この展覧会ではキャノン主催の写真コンテストの受賞作品を展示されているということで、ポートレイトからデジタル合成した写真、風景写真など、色々な写真が展示されていました。個人的に凄いと思ったのが、優秀賞を受賞した清水朝子さんの作品です。空の色が地面に映りこみ、空と地面が一体になったような作品が多かったです。中には真っ青な空の真ん中に、人が浮かんでいるような写真もあり、眩しいほどの空の色の鮮やかさと、地面が失われたような不思議な浮遊感には度肝を抜かれました。また、写真の表面にガラスが貼ってあることもあり、画面や色彩の鮮やかさやツヤツヤ感がさらに高まっていました。

あれはCG処理をしたのかと思っていたのですが、ボリビアにあるウユニ湖というところだったのですね。CNET の読者の方が書いた「アート資本主義」というエントリーのコメントで、この写真がありきたりであるという批判もありました。写真を芸術だと考えると、業が深くなってしまうようですね。

他には、塚崎智晴さんの観覧車やビルと青い空を撮った写真も非常に良かったです。これらの写真では、画面の大部分を空が占めているため、観覧車やビルというよりも、むしろ空が主役になっていると言えます。ビルや観覧車が何となく古ぼけており、また空の色がやや白みがかっているということで、何となく1970年代頃を思い起こさせる、ノスタルジックな雰囲気があったと思いました。