『ファンタスティック・フォー』2005年

マーベルのコミックを原作にした映画『ファンタスティック・フォー』("Fantastic Four")を見ました。この映画は、宇宙で科学の実験を行っているときに、宇宙嵐に当たってしまい、DNA が変化して超人になってしまった4人の話です。

このように基本的にこの映画は、超能力バトル・アクションものなのですが、にもかかわらず作中に超能力を使った見せ場は2回しかできてきません。中盤の橋の上の場面は、超能力を使った人助けなのですが、そもそも大惨事の原因が超能力者の一人にあることもあり、完全なマッチポンプでした。

また、実験失敗のせいで会社が潰れ、好きだった女性も主人公に取られた元友人が、いきなり人を殺しまくり、逆恨みで主人公たちを殺そうとするというのが、ラストバトルでした。もの凄くスケールが小さいだけでなく、全く脈絡がないので、これも本来全く必然性がないバトルだと言えるでしょう。

基本的に、脚本や設定は破綻しまくっており、ツッコミを入れれば数限りないというくらい酷いものでした。基本的に、現代社会では彼らのような超能力を奮う機会も、戦う相手もいないので、無理矢理活躍できる状況を作り出したという感じで、非常に苦しいと思いました。

アクション以外には見るべきところがない映画なのですが、アクションシーンも余り多くないということで、何をやりたいのか良く分からない映画になっていました。