Spark Is A Diamond 『Try This On For The Side』2008
私は近年の洋楽ロックで気に入る音楽をほとんど見つけられていないのですが、珍しく気に入ったのが、アメリカのSpark Is A Diamond です。このバンドは、ダンスロックに、イエローマシンガンも真っ青なドスの利いた女性の叫び声を合わせるという特異な音楽性を持つバンドです。
私がこのバンドを知ったのは、去年のことですが、当時発売されていたミニアルバムはアメリカのパンク専門の通販サイトでしか手の入らないレアもので、注文が面倒なのでそのままになっていました。しかし、今年になってフルアルバムが発売されると、日本でも買えるようになったので、手に入れて聴いています。
このバンドはベースレスの3ピースで、音はドラムとギター、男女のヴォーカルといたってシンプルです。このバンドのヴォーカルはずっと野太い声で叫んでいるだけなので、歌にメロディーはほとんどなく、ヴォーカルも事実上リズム楽器のようなものです。そのため、ギターがメロディーを担当しているのですが、このギターのリフやフレーズが印象的であるため、飽きずに聴くことができます。
リズムは四つ打ち中心で、ハイファイな音の作り、少しだけチープなシンセを使うなど、近年のダンスロック、ニューウェーブブームに影響を受けているバンドなのですが、ヴォーカルが叫びまくりと言うことで、なよなよしているのか、男気溢れているのか良く分からない独特の雰囲気を醸し出しています。
しかし、別に珍しいことをやっていることだけが売りの際物というわけではなく、ダンスロックとしても非常に高水準です。多分ライヴは、踊れるし、暴れられるという、非常に楽しいものになっているのではないでしょうか。
http://www.myspace.com/sparkisadiamond