山本タカト展覧会

ゴタンダソニックで行われた山本タカト展に行きました。会場は、川沿いにある奥まった地味な場所にありました。

会場には、山本タカトの版画(?) が数十点並んでいました。入り口の広いスペースにあった最近の作品は、黒い背景に、引きちぎられた筋肉や血管が装飾文様のように広がっているというものでした。人の顔や身体の一部は非常に美しく描かれているのに、その周りに剥き出しになった筋肉や血管、内臓が広がっている、かなり特異なイメージの絵ばかりでした。また、何が何だか分からないほど無数の線で書き込まれた筋肉の間に、女性器と男性器が、特に結合されて描かれていました。

山本タカトの絵は、美少女、美少年、エロ、グロをこれでもかとてんこ盛りにした非常にサービス満点のもので、これだけ大サービスして、なおかつもの凄く上手いのだから人気があって当然だと思いました。

ただ、直前にハンマースホイのような化け物の絵を見たせいか、描かれているもの自体は特異で過激なのに、ごく普通のイラストに見えてしまうと言うところはありました。

また、山本タカトが描く人物の目は、ひしゃげていますが、これはやはり天野喜孝の影響なのだろうかと思いました。


ヘルマフロディトゥスの肋骨―山本タカト画集 (Panーexotica)

ヘルマフロディトゥスの肋骨―山本タカト画集 (Panーexotica)