タワーレコードの変質

タワーレコード仙台店は、今年の夏に仙台中心部のアーケードにあるフォーラスというファッションビルから、駅前に出来た新しいパルコに移りました。その際、店舗の性格が、かなり変質しています。

店舗の面積は、パルコに移り格段に広くなりました。しかし、店舗の情報発信能力はほとんど失われました。フォーラス時代は、店舗自体はかなり狭かったのですが、試聴機が沢山置いてありました。邦楽、洋楽ともに、売れ線だけでなく、インディーロックやインディーポップ、再発盤などを集めた試聴機があり、なかなかマスメディアでは紹介されないマイナーなCDが紹介されていました。店員の手書きのポップが試聴機につけられ、扇情的な推薦の言葉が並んでいました。

特に、フォーラス時代には、ギターポップネオ渋谷系などのインディーポップを専門で扱う試聴機とガレージパンクやオルタナティブロックなどのインディーロックを専門で扱う試聴機があったので、個人的に大変重宝していました。

しかし、パルコに移ってからのタワーレコードでは、試聴機の数がかなり減っているという印象があります。また、試聴機に入っているCDも、売れ線というか、別にタワーレコードで試聴しなくても、色々なところで聴く機会があるようなものばかりになっているという印象を受けました。

そのため、パルコのタワーレコードで未知のCDと偶然出会うことは、ほとんど期待できないのではないかと思います。個人的には、店舗自体は広くなり、在庫は増えているので、他のところで知ったCDをすぐに聴きたいときに、買いに行くという利用の仕方をすることになりそうです。

パルコは、天井が高く、だだっ広いという郊外のショッピングモール的な空間で、何となく駅前が郊外になったという印象を受けました。少し前に駅前にヤマダ電気が出来たばかりですし、郊外が街の中心部に入り込んできたという印象があります。東京でも渋谷の真ん中にヤマダ電気ができたり、新宿南口が再開発されたりしていますが、それと同じようなことが仙台でも起こっているという印象を受けます。